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乾電池

テーマ:方言
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こんにちは。


今朝は、尾鷲は大雨だったのですが、早田は晴れておりました。

「(九鬼から尾鷲へ)国境のトンネルを抜けるとそこは雨国だった。夜の底が(水しぶきで)白くなった。」

ということなのでしょうか。

私は逆でしたけども。




唐突に思い出したので、方言のお話をひとつ。



早田では、乾電池のことを、「デンチノミ」と言います。

乾電池


だいたいは、「デンチノミー」というふうに語尾がのばされています。


これ、漢字で書くと、「電池の実」なんですよね。



「実?」



と思うでしょうが、じゃあ何の実なんだよ(笑)と。



じつは、「懐中電灯」のことを、「電池」と言うんです。

懐中電灯


昔、早田は夜になるととても暗くて、夜中に誰かの家に行くときは、懐中電灯が必需品でした。

普段からよく使うものでした。

でも、漁場のみなさんは、「カイチュウデントウ」なんていちいち言うのがめんどくさいので、「デンチ」になったのでしょう。


私も昔、夜中にオクハイダからキンヤへ帰るときなど、「あぶないで、デンチ持って行けな」と、よく言われたものです。


その電池(懐中電灯)に入っているものですから、「電池の実」ということなんだと推測されます。




みなさん、ひとつ賢くなりましたね!!


今度早田に来たときには、「デンチノミー」をぜひ使ってみてください。


新しい世界が開けることでしょう!!






・・・さ、仕事しよか・・・。






追伸・・・

購買部のおねえさまいわく、

「錦もデンチノミーって言うよ」

ここらへんのデフォルトな呼び名なんでしょうか(笑)



さ、仕事しよか・・・。
















BGMは、浜田省吾さんの「初秋」。

もう秋本番になっていますし、今日みたいな記事にくっつけるにはちょっともったいないくらい大きなバラードなんですが、心の底から私が大好きな曲ですんで…。
最後の歌詞が素晴らしいのです。
こういう曲は、一人でヘッドフォンつけて正座して聴く曲なんでしょうね。















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「しあさって」は何日後?

テーマ:方言
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ただいま!

4日間のフォークリフト講習を終え、帰ってまいりました。




…ホント今日は寒いですね。

朝の市場で、手がかじかんで痛かったんです。

これはこの冬一番だと思いました。


気温だけでいえばもっと寒い日もあったでしょうが、今日は風が強い!

大敷も、昼は網を持てませんでした。



リフトの講習のとき、志摩や鳥羽のほうから来ている人と話していて、方言の話になったんです。


「東京の人には話が通じない」

「東京の人と話すと、「怒ってるの?」と言われる」



確かにそうなんです。

私の伯父(早田在住)は昔、新幹線に乗ったときに隣の人に現在時刻を聞こうとして話しかけたら、

「言葉がわからないのですが…中国の方ですか?」

と言われたこともあるとか…(笑)


「ごうわく(=腹が立つ)」「かいだり(=疲れる)」など、尾鷲弁とも共通点があったり、かと思えば全然わからない言葉が出てきたり、魚の名前が違ったり。

同じ三重でも浦々でちょっとずつ変化があって個性があるんですよね。

非常に興味深いなぁと思って話をしていたのですが、「そうそう!そうだよね!」と盛り上がった方言がひとつありました。



あなたにとって、「しあさって」って、何日後ですか?



ほとんどの人にとっては、「あした、あさって、しあさって」で、3日後ですよね。


でも、ここ紀州は違います。

他でもあるのかな?



「あした、あさって、ささって、しあさって」で、4日後になるんです。



「・・・え?ささって??」(笑)


「ささってってなに??」



そう思う気持ちはわかります(笑)


何かが刺さっているわけではありませんよ、念のため(笑)


そうなんです。

3日後は、「ささって」なんです。


ささっての「さ」は、「3」!

しあさっての「し」が、4」!

だから道理に合ってるんだ!

などと理屈づける人もいます(笑)



だから、東紀州の人と、

「じゃあデートの日は、しあさってね☆」

なーんて約束をすると、すっぽかされるかもしれません。

でも許してあげてください。悪気はないのです。方言が違うのです。

そういうときは、きっちり曜日、日時まで指定しておくのがいいでしょう(笑)




















BGMは、松山千春さんの「長い夜」。

若い!!
男前ですよねぇ…。
ちーさま、カッコいいわ。















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「しぇ」「じぇ」

テーマ:方言
海は、春のうねりです。

波が高くて、網を持てません。


こないだの日曜日に、ブリが1100本ほどありましたが、昨日今日と朝は持てませんでした。


「女心と春の空」

と、言いますけれど、春の海もころころ変わります。



色が段々になっています
これ↑は、昨日の写真ですけども、雲の色が、手前は濃く、奥ほど薄くなっているのがわかりますか?

三段くらいになっていますね。

こんなふうに雲の色が段々になっているときは、

「これから荒れてくるぞ」

というしるしだそうです。

漁師の知恵ですね。


ちなみに今日は気持ちいいくらい晴れていますが、沖はうねっております。

白波寄せています。

昼に持てるかどうか…。







さて、こないだ探偵ナイトスクープを見ていたら、

ざ行が発音できない母

という依頼が来ていました。


兵庫県の方なんですが、「ざじずぜぞ」が、「だぢづでど」になってしまうらしいんですね。

ザ行がダ行になってしまうんだそうです。

なので、孫の名前が「禅(ぜん)ちゃん」なのですが、祖母が言うと「でんちゃん」になってしまう。


「お宅のお孫さん、名前は何ていうの?」

「でんです」

「え?」


こんな会話が、ご近所で繰り返されてきたそうです。

アナウンス学院の先生も必死で教えて、何とか矯正できたようですが、最後、「ぜんちゃん」と言えたときには、この祖母の目に涙が浮かんでいました。

西田敏行局長の目にも涙が浮かんでいました。

まあそれはいつものことなんですけども(笑)。


こういうケースは珍しいことではなく、例えば沖縄だとカ行がタ行になったりします。

これは、実は発音のしやすいほうに寄っていっているんですね。

カ行よりもタ行のほうが発音しやすいのです。

その証拠に、赤ちゃんはなかなかカ行が言えません。

まだ舌足らずに、「ネコ」が「ネト」になったりします。



番組を見ながら、そういえば尾鷲でも同じようなことがあるなぁ…と感じました。

もっとも、「発音のしやすさ」ではなく、「古い発音が残っている」ことからくる方言ですし、しかももう消えかかっているんですけども。


尾鷲のジイヤン・バアヤンは、「せ」が「しぇ」に、「ぜ」が「じぇ」になります。


ですから例えば、

「先生(せんせい)」が「しぇんしぇー」

「千円(せんえん)」が「しぇんえん」

「全然(ぜんぜん)」が「じぇんじぇん」

「戦前(せんぜん)」が「しぇんじぇん」


になるんですよ。


もし尾鷲で「禅ちゃん」という孫が生まれたら、その祖父母は、「じぇんちゃん」と呼ぶでしょう(笑)。


高校時代の教頭先生は、わかりやすい尾鷲弁でしたので、校内放送でいつも、

「しぇんしぇーがた、しぇんしぇーがた、職員会議を開きますので、職員室に集まってください」

とアナウンスされていました。



では、「果たしてこの「しぇ」「じぇ」がいったいどこから来たのか?」ということなんですけども、その答えは意外なところにありました。



実は、もともとは「しぇ」「じぇ」が標準語だったのです!



「えー?!」

と驚く気持ちはよくわかります。

まあ私の話を聞いてください。





室町時代から安土桃山時代にかけて、日本にはポルトガル人がやってきて、キリスト教、銃などが伝来しました。


昔、歴史の授業で習いましたよね。

イエズス会。

フランシスコ・ザビエル。

1549(いごよく)広まるキリスト教。


その当時、宣教師らは日本でキリスト教を広めるため、まず身につけなければいけないことは、「日本語」でした。

キリストの教えを伝えるために、日本語を学ばなければいけません。


今の時代、駅前留学すれば済むのですが、当時はそうもいきません。

というか、はるばる海を越えて日本にやってくること自体が命がけです。

現代に例えると、月に行くようなものでしょう。


それでも、「神の教えを世界に」という一途な思いで、宣教師たちは世界に船を進めたわけです。
(もちろんそれ以外の目的もあったでしょうが)


そんな宣教師たちのために、「日葡辞書」という辞書が作られました。

この辞書には、約32000ほどの語彙が収録されています。

それによると当時の日本では、「せ」「ぜ」に当てはまるところに「しぇ」「じぇ」が使われていることがわかったのです。

サ行は、時代とともに変化してきたのですね。



当時の都は、京都です。

都で使われている言葉はすなわち、標準語です。

ということはつまり、「しぇ」「じぇ」は昔、標準語だったということなんですよね。




おもしろいことに言葉は、京都から同心円状に波及し、遠くに行けば行くほど古い言い回しが残っているのです。

尾鷲は紀伊半島にあり、直線距離で考えると京都から近いのですが、交通手段が限られた陸の孤島だったので、こういう古い言葉が残っているんですね。


残念ながら現在尾鷲で、この「しぇ」「じぇ」は、若い人たちのあいだではもうほとんど見られません。

70代以上に残っているだけではないでしょうか。

日本の言葉の歴史を感じることができる貴重な方言なのですが、きっと近いうちに消えてしまうでしょう。

ちょっと寂しい気もしますが、言葉は時代とともに移り変わるものですから、やむをえません。


そんなわけで、あなたもぜひ、尾鷲で(昔の)標準語を使ってみませんか?

















BGMは、陰陽座の「おらびなはい」。

せっかくなので、方言が使われている歌を…。
あ、かなりハードロックなバンドなのでご注意を…。
「おらぶ(叫ぶ)」「ちばける(ふざける)」というのは、岡山方言です。
ちょっと前に、「ぼっけえきょうてえ」という本が出版されて話題になりましたが、あれも岡山ですね。
ちなみに「とても怖い」という意味です。怪談本ですね。
そういえば岡山方言は、「でーかでーこんてーてーて(誰か大根炊いといて)」ってのも有名ですよね。
















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プロフィール

こうちゃん

こうちゃん

早田(はいだ)の漁協職員で、エクスマ8期生のこうちゃんです。
尾鷲生まれ尾鷲育ちですが、幼い頃から早田で遊んでお世話になりました。
広く、深く、楽しく、明るく、おおらかに、前向きに、良心的に、素直に、物事を捉えて考えて行動したいと思っています。
よかったらこのブログにも、そして尾鷲市早田町にも、遊びに来てください!

性別
男性

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