地域おこし協力隊の仲間達
全国で活躍している地域おこし協力隊のなかまを紹介したいと思います。
そのひとりは福島県いわき市の橋本さんで、ここは福島第一原子力発電所から35km圏で、精力的に活動されておられます。 しかし、原発事故の放射能被害で、農林水産業に大きな被害を受け、今なお風評被害に苦しみながら震災からの復旧と復興のなかでの活動です。 本当に頭がさがります。
また北海道の喜茂別町地域おこし協力隊で活動されていた橋口さんは今年の三月で退職され、地元の産物である「そばの実」を使った商品開発で、みごと起業化に成功され、株式会社トラヴェシーアを設立、やく一年半の活動のなかでのゼロからの起業には驚きと尊敬です。
また長崎県の対馬で「島おこし協働隊」として活躍する5人のスペシャリストのなかの一人、生物多様性保全担当の木村さんは北海道大学院環境科学院修了の環境、自然のスペシャリストで、自然資源の保全の活動、活用を検討し、産業振興、雇用創出のための施策の企画立案、調整を行うスペシャリストです。
薬草で島おこし担当の須澤さんは何と東京大学大学院理学系研究科博士課程修了の肩書を背負い対馬の山草野草の調査研究、採取から薬草リストの作成や対馬に眠る資源の発掘にたずさわっておられます。
またレザークラフトで島おこし担当の山下さん、デザイナーで特産品、商品開発おこなうデザイン・プロデュースの支援活動の松野さん、そして、市のホームページの翻訳や英語のパンフレット制作やイベントのコーディネート活動をされている村田さん。
これだけのスペシャリスト集団の集結には驚きです。
愛媛県の離島、上島で活動されている藤巻さんは地域の人にスポットをあて、そこで暮らす人の物語をつぐむマガジン「SMALL STORY」を出しておられ、私などは、いつも感心させられ、教えられ、参考にさせてもらっております。
第一回の「ふくふくの会」の物語と、その会の10年にわたり、人生の先輩たちの発する珠玉の言葉をつむいだ本の「ふく霊 言霊」(ふくだま ことだま)のお年よりの言葉は私の心に深くしみいるものでありました。 特に98歳の元用務員さんの言葉は、私も彼の年齢まで生きることができたなら、是非とも使いたい言葉です、もう少し美しい衣をまとわせ。
そしてもう一人、93歳の元よろずや店主の言葉も私のお気に入りです。
ここでは紹介できませんが、もし興味のある方は、直接「ふくふくの会」へどうぞ。
そして最後に、東京農大を卒業したばかりで鳥取の山のなかで活動されている渡辺さんは農業での地域おこしに取り組んでおられます。
鍬は農業の基本ですが、あまり頑張り過ぎず、体を大切にしてください。
彼らは正しく地域おこしのトップランナーたちであります。 そして私はかろうじて彼らの後ろを追う、周回遅れのトップランナーとして走りつづけるしかないようです。
彼らがエリートコースではなく、あえて低賃金、将来の保障のない、期間限定の困難な道WILDSIDEを選び、切り開く新しい道にこそ新しい未来があるように思えます。
対馬については、朝鮮半島までやく50Kmでの国境の島で上には竹島、下には尖閣列島と、長年平和で美しく静かな海域であった海が、最近では沖縄の普天間の基地問題に続き、中国漁船の保安庁の船への体当たり攻撃から、竹島の領土問題へと次々と発展し、今や軍艦が往行し、俄かに緊張が増しているだだ中にある島です。
また一年のうち約半年が雪の中での辺境の地で活動する皆さん、これから増々寒くなります。 どうかお体を大切に、無理のないようにして下さい。
やく10年間にわたり集められた人生の先輩たちの珠玉の言葉が収められています。
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