くき漬け
30日早朝より昨日の作業のつづきで、今日は本漬けにはいります。
まずは作戦会議です。
まえの日に塩漬けしておいたものです。
赤紫蘇を10cm間隔ぐらいにカットします。
今度は樽に合わせ塩、クキ、赤紫蘇を交互に重ねていきます。
75Lの6樽と50Lの2樽のくき漬け完了です。
今回のくき漬けは、完全無農薬、無化学肥料と十分に休ませた休耕田と美味しい水のみで作りましたので一度ご賞味いただきたいです。
老人について
ここ早田の町の高齢化率が65%を超え、人口が200人以下の限界集落のなかで、地域の活性化の手伝いの仕事での、先のこと、町の未来、将来を考えるあまり、足元、そこに暮らす一人々の人についての考えが不足していたことに思いいたりました。
まえのブログ「老人と海」で紹介しました85歳の漁師の方についても、数字上のまちの一人の高齢者としてではなく、またただ単に彼のプロフィールの情報も少なく、逆に情報がない方が先入観なしで真っ直ぐ正面から向き合えるように思えます。 ヘミングウェイの小説の「老人と海」の主人公の老人と彼がダブったのも直接、白紙のままで彼と向き合えたからだと思います。
85年間の人生をただのプロフィールでは捉えられないところが多くあるように思います。 また人はそれぞれの生き方があり、85年の人生の経験が積みかさなった重みは、若年者には無いものです。 そして誰もが「老い」と「死」は通らなければならない道でもあります。 地域の過疎化や限界集落はまるで高齢者が元凶のように扱われいますが、それは間違いで、まるで逆で、この地にしっかりと足をつけ生きている人こそを大切に守っていかなければなりません。
そして、もう一人この町で気になる人がいます。 女性で87歳の方で、個人情報保護とプライバシーの関係で写真や名前は出せません。
彼女は夕方よく散歩に港の方出て来られ、彼女の場合も、素敵な魅力的な女性で、とても実年齢とはみえない美しい人で、良い歳をとられておられるのが一目でわかります。
彼女から、よく話かけて来ていただけますが、内容が暗い話ばかりで私は応えられづ、いつも聴くばかりになってしまいます。 「みんな先に逝ってしまい、早くお迎えが来てほしい」とか「悲しいことばかり想い出し、涙が溢れてとまらない」に対する応えがでません、たぶん適当な慰め的な答えで良いとおもいますが、いつも適当な言葉がでてきません。
わたしの勝手な推測ですが、彼女は「死」を考えたり「悲しい想い出」を話し、涙を流すことで、自らの心の浄化作用としていると思います。 涙は心の汗であります。 当分は私の答えのない返事がつづきます。
農作業レポート
本日はいよいよクキ漬け作りの日です、早朝6時半より里芋の茎の収穫がはじまり、同時に赤紫蘇の収穫を行いました。 メンバーは「ひまわりの会」のご婦人方が中心に、おおくの町のご婦人の協力で収穫作業は一時間ほどで完了し、塩漬け作業も洗浄から漬け込みまでも一時間ぐらいで完了しました。
茎の収穫やく200Kgと赤紫蘇の収穫がやく一時間です。
この工程、洗浄と漬け込みも約1時間です。
明日は朝から赤紫蘇といっしょに本漬けにはいります。
メダカとユリ
30日午前6時30分よりクキ漬け用の里芋(八つ頭)の収穫を予定しており、畑に引き込んでいたホースをメダカ池に戻したところ、メダカたちが顔を見せてくれ、写真を撮ることができましたのでUPします。
冷たく美味しい湧水です。
右奥と左中と右手前です。
腕が悪いのかカメラが悪いのか、あまり上手く撮れてませんね。
帰りの道路脇で見つけた花、たぶんユリ科の一種だとおもいます。
遠目でも存在感がありましたが、近づくと怖いくらいの派手さです。
地域おこし協力隊とは
わたしが尾鷲市早田町に地域おこし協力隊として赴任し、早くも7か月が過ぎ、約3か月ほど前に新人の地域おこし協力隊員向けの研修がありましたので、その報告と自分自身への再認識の意味で発表します。
最初に総務省地域創造グループ人材活性化・連携交流室長のことばを紹介します。
「都会を離れて、豊かな自然に囲まれ、歴史や文化で恵まれた地方で質の高い暮らしを楽しみながら、自らの居場所と出番を見つけ、都会では成し得なかった自己実現を手に入れようとしている人たちが増えている・・・・ と同時に地域にとっては直面する課題を解決し、地域づくりをサポートする人材でもある。
もちろん、地域づくりの主役は地域住人であり、そのための人材は地域の中でまかなうのが基本である。しかし、小さな地域でフルセットの人材をそろえるのは困難であるし、非現実である。 地域でまかなうことが難しい人材は、ネットワーク力で補い、あるいは外部人材の助けをえればよい。
とりわけ、外部人材は地域の魅力を再発見し、地域に新たな気付きと活力をもたらしてくれ、活動の場づくり、きっかけづくり、更には、地域づくり推進エンジンとなってくれる」
この言葉が地域おこし協力隊の概要であり、現在、147の自治体で413名(2011年度)が活動しており、その財政支援は国の特別交付税により、隊員一人につき上限350万円を自治体に給付、支援を最長で3年間支援する制度で、総務省が3年前に制度化し、隊員は年々倍増しております。
また、先輩協力隊員や自治体職員による事例発表と受入れ地域から学ぶという、成功例、失敗例の現実の事例報告がありました。
その報告では、よそ者、わか者、ばか者が地域を変えるといわれておりますが、その地域の人たちにとっては、地域おこし協力隊員や支援員は、上から目線のよそ者でしかなく、外部のよそ者なんかに何もできないという固定観念が根底にあり、地域の共通項は排他的であることを併せ依存的で、町の労働力として何でも依頼してくることに、単なる労働力に埋没することなく、その地域に入り込み、共感者、理解者、賛同者が現れるまで、ひたすら無理なく、楽しみながら活動を共に続けることのようです。
これから地域おこし協力隊に応募しようとされている方に参考になれば、うれしいです。